悪意がないからこそ厄介。終わらない「ニーハオ」との向き合い方をアフリカで考える。

旅のつぶやき
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こんにちは。

ただ今ケニアにいます。南アジア(インド、スリランカ、ネパール)やUAEでは言われなかったのですが、ケニア入国後から一気にニーハオと言われることが増えました。

調べてみるとニーハオ問題というらしく、僕ら東洋人にはニーハオと挨拶してくるケニア人が毎日10人以上います。アフリカのみならずヨーロッパや中南米などでもニーハオという挨拶が浸透しているようです。僕の感覚としては日本人が欧米人を見かけた時にハローと声を掛けるくらいの感覚で彼らは言っているように思います。

このニーハオと言う挨拶を差別だと主張して怒っている人もいるみたいです。

ニーハオと挨拶されると皆さんはどんな気持ちになるでしょうか?

別に気にならない人、中国人じゃないので訂正する人、内心気になるけど無視する人など様々な対処法があるかと思います。

僕はもともとニーハオと言われても特に気にしないタイプの人間だと自分自身で思っていました。そう、アフリカに来る前まではね。

悪意があってニーハオと言う人は限りなく少ないと思います。

ですが、毎日何十回とニーハオと言われ続けると不思議なもので物凄くイライラするようになってしまったのです。ムカついたので中指を立ててみたこともあります。F◯◯k youと言った事もあります。

さて、そんなニーハオという挨拶について今回は考えてみたいと思います。

ニーハオと言ってくる奴が無限にいる世界でどう生きるのか

ニーハオという挨拶への対応を考える

どう対応するのが良いのでしょうか?答えなどないこの問題に立ち向かうべく、僕は何種類かの行動を組み合わせて使っています。

ニーハオと返すこともあります。笑顔で親指を立ててフレンドリーな雰囲気を出すこともあります。「ニーハオじゃないよ、僕は日本人だからこんにちはだよ」と日本語での挨拶を教えたこともあります。

ですが、どれもしっくり来ません。対応方法に正解があるわけではありませんが、なぜ僕はこんな些細なことにイライラしているのでしょうか。

そもそもなぜニーハオと言われて腹が立つのか

ケニア入国時から2週間程度までは普通に受け流していました。ニーハオと言われてもニーハオと返したり、適当にあしらって過ごしていました。ふと腹が立ち始めたのは3週間以上ケニアに滞在したあたりからでしょうか。

なぜ僕はニーハオと言われて腹が立つのでしょう?しばし考えてみました。

真っ先に思い付くのは自分は中国人ではないし、中国人だと思われたくないというのが理由の一つなのだと思います。

自分を形成するアイデンティティとして日本人であるということは自分を自分たらしめる重大な要素だと考えているわけです。中国人と一緒にしてもらいたくないということです。

別に中国人を見下しているとか見上げているわけでもなく、僕は日本人であり、中国人ではないということです。

一方、向こうからすると僕が中国人だろうが日本人だろうが似たようなもので、どうでもいい事でしょう。日本人もアフリカのことに関してはアフリカ人で一纏めにしてしまう関心の薄さなのでお互い様かもしれません。ケニアとタンザニアの違いなど多くの人は知る由もありません。

一見この中国人とは思われたくないというのが主な理由のような気がしますが、改めて考えてみると中国人だと思われようがイライラする理由にはなりません。彼らアフリカ人には中国人と日本人の見分けなどつくはずがないことも理解しており、東洋人を見かけるたびにニーハオと言ってしまう短絡さを攻める気持ちなど僕の中には毛頭ないのです。

ではなぜ僕はニーハオと言われてイラついているのでしょうか?

もう一つの理由としては、もっと単純です。同じことが日々繰り返されることに、飽き飽きしているのです。

この記事を読んでいる人にはもしかすると意外な理由に映るかもしれません。

今思い返せばインドにいた時に何百回と聞かれたWhere are you from?という質問にも僕はムカついていました。誰もが口を開けばこの質問をしてきます。歩いてるとすれ違いざまに聞いてきます。

そりゃ謎の東洋人がどこから来たのか気になるでしょう。気持ちはわかります。

I’m from Japanと答えるとOhhh Japan! Japan is good countryという全員が同じような会話を始めます。ここからインド人特有の人の話など聞こうともしない会話が繰り広げられていくのです。

これがインド滞在中の8ヶ月くらい続きました。毎日10人ほどに同じことを繰り返します。

話は若干インド方面へ逸れましたが、何が言いたいかと言うと、同じことが繰り返されていくというのはストレスなのです。

僕はこの2つ目の理由が重要なのかなと考えています。

通りすがりの黒人に「ニーハオ」と言われることが同じことの繰り返しでウンザリなのです。ニーハオと言われ、ジャッキー・チェンやブルース・リーの話をされた後に『僕は日本人で彼らは香港人だから国が違うよ』と説明することに飽きたのです。

飽きたものの避けられるものではなく、街を歩いていると彼らはニーハオと言ってきます。
僕としては『もうわかったよ、しつこいな』という気持ちです。

ニーハオへの対応一覧

1.ニーハオとオウム返しする

2.ニーハオと言われた回数を数えていく(20を超えると嬉しい気持ちになれたりする)

3.ガン無視する

4.日本語の挨拶で中国人ではない事をアピールする

5.手を挙げる程度の無言のコミュニケーションで済ませる

6.中指を立てる、もしくはFxxc Youと言って不快感を示してみる

この辺が僕が使う対処法でしょうか。

無視するのと中指を立てる、もしくはFワードを言うに関してはオススメしません。向こうはフレンドリーな気持ちで挨拶してくれているので何かしら返してあげるほうが気持ちが良いです。

意外と見かけるのはこんにちはと訂正する日本人です。別にこんなものに正解はないのでその時の気分で対応していけば良いのですが、毎日10回以上ニーハオと言われるので訂正していてはキリがありませんし、労力の無駄遣いのような気がして僕はあんまり使いません。

ニーハオと言われコンニチハと返した時に「@#&+:*チン・チャン・チョン」とチャイニーズもどきで喋ってくるやつがいてウザいからです。

結局のところどんな対応が良いのか

結局一番良いのはニーハオと言われた時に笑顔で手を挙げる程度の挨拶をして何も考えないことのような気がします。気が向けば笑顔で言葉を交えて対応すると彼らも笑顔で対応してくれるものです。イライラしてる理由はアフリカ人にある訳ではなく自分の中にしかありません。

長々とニーハオに関することを書いてきましたが、実際の所は考えるだけ損する気さえします。

彼らに差別的だとか、僕は中国人ではなく日本人だと言ったところでキリがありません。彼らは無限にいるのです。ラム島という狭い島でさえニーハオと言ってくるやつは毎日いました。

このニーハオ問題を教育や民度の問題にしてしまうのは簡単ですが、むしろニーハオと言われることを楽しめるような物事の見方をする方が良いです。

そもそもナイロビやモンバサなどのケニアの都市を歩いていても外国人など殆ど見かけませんし僕ら東洋人は珍しい存在、レアポケモンなのです。(行くところに行けば結構中国人はいるらしいです。鉄道や高速道路なんかも中華系企業が作っています。)

もしかしたら僕もどこかで悪意のない上で人を傷つけてしまうことがあるのでしょう。なるべく人を傷つけないように生きていたいものです。

そんなことを思う無職でした。

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